<引用・参照/毎日新聞2020.3.20> 世相雑感14)2020.4.1 小林 勝
山口香JOC理事「東京オリンピック延期すべきだ」、「十分練習できていない」
山口 香 JOC理事
<引用・参照/毎日新聞>
日本オリンピック委員会(JOC)の理事で1988年ソウル五輪柔道女子銅メダリストの 山口香氏(55)が20日、毎日新聞の取材に応じ、新型コロナウイルスの感染拡大で開催が懸念されている東京オリンピックについて、「アスリートが十分に練習できていない現状では延期すべきだ」と話した。
海外のメダリストや五輪委員会のトップから延期を求める声が上がる中、開催国のスポーツ統括団体幹部からも今夏開催へ疑問の声が上がった。27日のJOC理事会で同様の発言をするという。
山口氏は「世界で正常な生活ができていない。予定通り開催すると言い続ければ、無理して準備するアスリートを危険にさらす。世界から応援されない状況で開催すれば、誰のための五輪かと言われてしまう」と指摘した。
国際オリンピック委員会(IOC)や東京都、大会組織委員会は今夏開催に向けた準備を強調している。山口氏は「延期の議論すらできない空気はおかしい。マラソン・競歩の札幌移転のように、IOCの突然の決定は許されない。判断の時期や条件などオープンに議論すれば、選手や関係者も心の準備ができる」と主張した。
山口氏の発言に対し、JOCの 山下泰裕会長は「さまざまな意見があることは理解しているが、みんなで力を尽くしている時にJOCの中から一個人の発言であっても、きわめて残念な発言」と述べた。別の理事も「個人で発言するのは自由だが、立場を考えてほしい」と批判した。
【松本晃、田原和宏】